平成20年度収蔵資料展2「統計資料でふるさと再発見」


2008.11.28 ~

開催にあたって

当館では、昨年度、『群馬県行政文書件名目録第19集‐明治期庶務・秘書・統計編‐』を刊行いたしました。この目録は、県の重要文化財に指定されている「明治期行政文書」のうち、「庶務・秘書」「統計」に分類された文書から2,770件を収録した閲覧用の文書件名目録です。

今回、展示期間中の10月18日は「統計の日」と定められていることもあり、この目録作成の成果を生かしつつ、「統計資料でふるさと再発見‐明治期ぐんまの人とくらし‐」と題して収蔵資料展2を開催いたします。

本県の統計書は、今から125年前の内容を伝える「明治十六年統計書」から現在まで刊行され、各般の基礎資料として活用されています。今回の展示では、明治期どのように統計書が作成されたのか、また統計資料から垣間見える群馬の人とくらしの一端を紹介します。

本館収蔵の統計資料が、みなさまのふるさとの歴史を再発見する一助となれば幸いです。

最後に、ご協力いただいた関係者の皆様に深く感謝申し上げます。

平成20年10月 群馬県立文書館

十月十八日は「統計の日」

 政府、地方公共団体が実施する統計調査は、最近ますます複雑・高度化する傾向にあり、統計調査の実施にあたっては、統計調査に対する国民の一層の理解と協力を得る必要があるとして、昭和四十八年(一九七三)「統計の日」が定められました。十月十八日は、明治三年(一八七〇)、「府県物産表」に関する太政官布告が公布された日(九月二十四日)を今の暦に換算した日です。「府県物産表」は明治政府が各府県に対して、それぞれの区域内の農林水産物と鉱工業生産物の生産額をもらさず報告するよう求めて作成した統計です。日本の近代統計のはじまりとして重要な役割を果たしました。

Ⅰ 近代統計書のはじまり

本県統計書は、『明治十六年群馬県統計書』以来刊行され、各般の基礎資料として活用されてきました。終戦後昭和二十一年のみ休刊を余儀なくされましたが、翌年には復刊、同三十年からは『群馬県統計年鑑』と書名を改め、今日に至っています。ここでは、明治十六年統計書の編さんについて紹介します。

  1. 「明治十六年群馬県統計書」の編さん
    1. 統計書編纂之儀ニ付伺
    2. 出版届
  2. 統計書の編さんを手がけた小澤如風
    1. 退官者履歴
    2. 町長認可稟請

Ⅱ 明治期統計書のできるまで

統計書は、(1)統計材料の収集、(2)収集した材料の集約、(3)原稿を作成し印刷、(4)完成した統計書の配布、という大まかな流れで編さんされました。この過程を、「明治三十九年群馬県統計書(人口及雑之部)」を例にとって紹介します。

  1. 統計材料の収集
    1. 人口統計材料ノ件ニ関シ各郡長へ通帳
  2. 収集した材料の集約
    1. 本籍人口有配偶者資料
  3. 原稿を作成し印刷
    1. 統計書刊行ノ件ニ付伺
  4. 完成した統計書の配布

Ⅲ ぐんまにおける人の動き

明治十六年(一八八三)から平成十九年(二〇〇七)の間に、人口は三倍以上の増加となりました。人口密度も約三倍。世帯数は約六倍の増加です。しかし、一世帯当たりの人員は、四.九八人から二.七二人へと減少しています。核家族化や少子化が進んでいることの現れでしょうか。

  1. 本県における世帯数と人口の推移
  2. 明治十六年府県戸数人員対照
  3. 外国との交流
    1. 在留外国人調提出ノ儀ニ付内閣統計局長宛進達
    2. 海外旅券下付人員

Ⅳ ぐんまの県民性と蚕糸業のかかわり

「かかあ天下」「ギャンブル好き」このような一般的によく言われる上州人気質やレッテルは、気象条件や地理的条件のほか、群馬の近代化を支えた蚕糸業との関わりが指摘されています。明治期、家事・育児・養蚕に大活躍の女性たち。その働きぶりが「かかあ天下」と賞賛されたのです。蚕糸業が盛んな様子、女性が働く様子などを資料で紹介します。

  1. 本県の職業別人口
  2. 勧業課将来ノ目的ノ演舌
  3. 郵便為替貯金事業統計図表より
    1. 人口百人当郵便貯金預人員府県別比較表
      人口一人当郵便貯金額府県別比較表
      預人一人当郵便貯金額府県別比較表
    2. 郵便貯金預人員府県別比較表
      郵便貯金預金額府県別比較表
    3. 各国郵便貯金人員金額比較
    4. 日英郵便貯金比較
  4. 賭博犯者罪状及処分

Ⅴ 目で見る統計コーナー

明治十六年(一八八三)から平成十九年(二〇〇七)の間に、人口は三倍以上の増加となりました。人口密度も約三倍。世帯数は約六倍の増加です。しかし、一世帯当たりの人員は、四.九八人から二.七二人へと減少しています。核家族化や少子化が進んでいることの現れでしょうか。

  1. 大正五年学生身体検査統計
  2. 大正九年群馬県統計書